新米事業主はじめの一歩【クレジット払いはどうする?】

昨日は、通帳に基づいて、記帳入力を行いました。

そのうち、クレジット払いの引き落としについては、全額が個人事業主の個人的使用分として、事業主貸として会計処理しました。

しかし、クレジット払いの中に事業のために立替払がある場合には、この立替払いを反映する必要があり、異なる会計処理が必要となってきます。

クレジット払い

クレジット販売は、クレジット会社が購入する人に代わって購入代金を購入先へ立替払いし、後から購入する人から代金を徴収する販売方法です。

このため、実際に商品を購入した翌月あるいは翌々月に、購入者の預金口座からクレジット会社の請求額が引き落とされます。このように、購入と支払のタイミングにずれがあります。

では、会計処理すべきタイミングは?というと、「購入時」となります。現金の動きではなく、実際の取引発生事実により収入や費用を計上する会計上の考え方で「発生主義」といいます。確かに、購入したときにクレジット払いの領収書を入手しますよね。でも、実際の支払いはクレジット会社からの引き落としのときなので、購入したときの貸方(右側)の勘定は、「未払金」となります。

具体的事例

クレジット払いがすべて個人的支払いであれば、相手勘定を事業主貸とすればよく、会計処理のタイミングを考慮しなくてもよいです。

しかし、次の場合はどうでしょうか。

6月1日開業のための開業準備の費用を個人クレジットカードで支払った個人事業主です。

さらに、この事業主は、クラウド会計に開業開始時の資産、負債を次のように登録し、その明細も作っています。

 

6月28日のクレジット支払いの中には、開始残高として登録した未払金158,443円が含まれているので、これを仕訳に反映させます。残りは、事業主の個人的支払いなので相手勘定は事業主貸となります。

購入と代金支払が同時であれば

借方)必要経費 貸方)預金 という仕訳になります。

しかし、購入と代金支払いが別の時期になる場合は

購入したとき:

借方)必要経費 貸方)未払金 という仕訳になります。

代金支払いのとき:

借方)未払金  貸方)預金  という仕訳になります。

このように、時期が離れても、元々関連する取引であれば、これを反映させた会計処理とする必要があります。

今回は、クレジット払いは内容が開業時の開始残高として登録済みでした。

通常個人のクレジットカードで事業用経費立替払いを行ったときは、この利用の都度、あるいはクレジット会社の請求明細書に基づき利用日の日付で、「購入したとき」の会計入力を行い未払金計上しておくことになります。

まとめ

● クレジット払いの中に、事業用の支払いがある場合、クレジット会社のご請求明細のご利用日付で必要経費等の会計処理を行わなければならない。このときは、貸方の勘定名は「未払金」とする。

● 実際の預金口座からの引き落としのときは、借方「未払金」として、未払金を取り崩す。

クレジット会社の利用日と支払日のずれをどのように調整するかについて、色々やり方があります。でも、新人事業主はできるだけ単純化したルールにしたがって、継続反復するほうが間違わないように思え、未払金のやり方をお伝えしました。