確定申告のシーズンです

2月に入り、確定申告の受付期間が近づきました。皆さんの確定申告の準備は進んでいますか。

還付申告についてはすでに税務署で受付しています。できるだけ、さくっと手続きを終わらせるため、今日は平成29年分の確定申告について、必要事項などをおさらいしていみたいと思います。

(国税庁HPより)

1.収入金額と所得金額

申告所得に応じて確定申告書の様式が異なるので、税務署または国税庁ホームページで必要な書類を入手します。

確定申告書第一表で、申告される方の所得の区分に応じた収入金額と所得を記載します。

すべての所得金額を記入したら、その合計額を計算して記入します。

● 事業所得をお持ちの方

確定申告書第一表作成前に、白色申告の方は収支内訳書(一般用)、青色申告の方は青色申告決算書(一般用)を作成します。様式は国税庁ホームページにあります。

収支内訳書及び青色申告決算書は、年間の売上・収入と必要経費を記載した帳簿記録に基づき、記載していきます。売上は一年間に発行した請求書や通帳等の入金記録等により、必要経費は支払った経費の領収書や振込明細により、必要経費に含められるものをとりまとめます。

青色申告の方は、売上・収入から必要経費を差し引いた金額が黒字の場合は、青色申告特別控除額(10万円、期限内提出で貸借対照表を提出される方であれば65万円)を差し引いてください。

● 不動産所得をお持ちの方

白色申告の方は収支内訳書(不動産用)、青色申告の方は青色申告決算書(不動産用)を作成します。

事業所得と同様、収支内訳書及び青色申告決算書は、年間の売上・収入と必要経費を記載した帳簿記録に基づき、記載していきます。売上は年間賃料や更新料の収入を記載し、必要経費は租税公課(固定資産税・都市計画税)、損害保険料(火災保険料)、修繕費、減価償却費等になります。

● 給与所得のお持ちの方

勤務先から交付を受けた給与所得の源泉徴収票を準備します。この源泉徴収票の中の、「支払額」を収入金額等の給与の欄へ、「給与控除後の金額」を所得金額の給与欄へ記入します。

● 年金所得をお持ちの方

日本年金機構や年金基金から送付された公的年金等の源泉徴収票を準備します。この源泉徴収票の中の、「支払金額」を収入金額等の雑 公的年金等の欄へ記入します。所得金額は、公的年金等の収入額(公的年金が複数受け取っている場合は、年金収入の合計額)から、公的年金控除額を差し引いて計算し、所得金額の雑欄に記入します。(以下の公的年金等の雑所得速算表で容易に計算できます。)

2.所得から差し引かれる金額(所得控除)

● 医療費控除

今年から、医療費控除の提出書類が変わりました。

領収書の提出に代えて、「医療費控除の明細書」を提出することとし、領収書は5年間自宅で保管することになりました。

「医療費控除の明細書」は、氏名、病院薬局の名称、医療費の区分、支払った医療費の金額、支払った医療費のうち保険金等で補填される金額を記載することになっており、昨年までの医療費の明細とほぼ同様の内容です。

「医療費控除の明細書」を作成するには、いったん、領収書を、医療を受けた人別、病院薬局別に整理し、その後医療費を集計して、これを「医療費控除明細書」に記入します。

国税庁ホームページでは、エクセルの 医療費集計フォーム も準備されています。これを利用して医療費を入力集計し、医療費控除明細書に貼り付けて提出することができます。(または、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で確定申告書を作成する場合、このエクセルの医療費集計フォームで医療費データを取り込むことができます。)

医療費控除の計算方法は、昨年と同様です。保険金等で補填される部分を除く支払医療費の額から、10万円または所得金額の合計額の5%のいずれか小さい額を差し引いた金額です。

よく、医療費控除は10万円超えないとダメよね?と言われますが、合計所得金額が2百万円未満の方は10万円ではなく、合計所得金額×5%の金額を超える部分となります。所得は年金だけという方は、この計算について、特にご留意ください。

 寄付金控除

ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用しないふるさと納税寄付金は、寄付金額の合計から2,000円を差し引いた金額を寄付金控除として記入します。

● 社会保険料控除

75歳以上の方は後期高齢者医療保険料の金額を社会保険料へ含めて記入します。

● 生命保険料

生命保険の契約締結が平成23年12月31日の前か後かで、生命保険料控除額の計算が異なります。

● 地震保険料

地震保険の契約締結が平成18年12月31日前で契約期間10年以上の長期損害保険料と、それ以外の地震保険料とで控除額が異なります。

なお、不動産所得のお持ちの方の地震保険料の場合、貸家にかかる部分の保険料は不動産所得の必要経費になり、自宅にかかる部分の保険料は、この地震保険料控除の対象となります。

3.その他

確定申告書にはマイナンバーの記載が求められています。配偶者控除や扶養控除を受けられる場合も対象者のマイナンバー記載が必要となります。

また、確定申告の提出には、マイナンバーカードの写しか、マイナンバー通知書のコピーと身分証明書(健康保険証または運転免許証など)1通のコピーが求められています。

4.まとめ

確定申告をしなくてはいけないということはわかっているけれど、初めてだったり、一年の1回のことなのでやり方もよく覚えていないと億劫になってきますね。

● まずは自分に必要な税務申告書の様式を入手する。

● 事業所得や不動産所得のある方は、収支内訳書か青色決算書をまとめる

● 給与や年金の所得のある方は、源泉徴収票を見つけ、それを確定申告書へ記載する。

● 医療費控除を受ける場合は、領収書に基づき、医療費控除の明細書を作る。

● 社会保険料や生命保険料控除、地震保険料控除がある場合は、その支払通知書や生命保険料控除証明書を準備する。

 申告される方のマイナンバーカードのコピーかマイナンバー通知カードのコピーを準備する。(マイナンバー通知カードの場合は、さらに免許証か健康保険証等のコピーも追加で必要。)配偶者控除や扶養控除を受ける場合は、その対象者のマイナンバー情報を入手する。

● 以上をもとに、確定申告作成の手引きに従って、確定申告書を作成し提出する。

ご自宅にパソコンやプリンタがありましたら、確定申告書の作成は、国税庁ホームページ【確定申告書等作成コーナー】 がとても便利です。

今度のお休みに、早速準備してみませんか? 不明点がありましたら、はしもと会計 お問い合わせまで!